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ちくしょう。あの女、全力で蹴りやがって
{あの~}
なにやら不思議そうな顔をして首を傾げている女の子を見て
か、かわいい
なんかリスみたいだな。この子
じゃなくて
「あ!うん。じゃあ、いいかな?」
{わ~い!!これからお願いします!プロデューサーさん}
「うん。よろしく」
にこにこ笑顔で手を握られながらそんな事を言われるとこっちが照れるなあ
今、僕、変な顔になってないかな
「じゃあ、他のメンバーも作らなきゃいけないから、ちょっとここで待っててよ」
{あ、待って。私、一人心当たりあるんだけど}
「本当に?」
{うん♪ここに来たとき目をつけてたんだ♪}
「待って」
{ん?何?}
「君、女の子だよね?」
{む~}
ドスン!
「ぐはっ!」
{いけないんだあ。女の子にそんな事言うなんて。もう、いつかは大きくなるもん}
その女の子は自分のよく見ると膨らんでいる部分に手を置いて言った
というか、見た目に反していいパンチ出すなあ
胃の中の物が出たらどうするんだ
「げほっ!げほっ!」
{ああ!大丈夫?}
張本人が何を言うか
「げほっ!大丈夫…………とは言えないけど動くよ。でも、あれだよね?君は別にアッチの気な訳じゃないんだよね」
{あっちの気って?}
「だから………その…………女の子が女の子を好きとかいう……」
{…………… …………………あ~あ~あ~あ~あ~あ~!大丈夫ですよ!!そんなんじゃないですって!!}
「本当に?」
{本当ですよ。安心してください}
「…………じゃあその女の子ってのは」
{あ!いた。おーい}
「もう着いたのか」
しばらく待って
「おい」
{はい。何ですか}
「誰がそうなんだ?皆こっち向くだけで他にアクションするやつがいないから誰か分からないじゃないか」
{あはは!だから言ったじゃないですか。『目をつけてた』って。誰も仲良しなんて一言も言ってないですよ。あそこでは自分のいる地獄から出られないように見張りがいるし}
「なる。でも、ならなんで目をつけることが?」
{そりゃあ、最初に連れてこられる時にですよ}
「それを今までか?ってか今さらだけど君、名前は?ここにはいつから来たの?」
{飯野充(いいの みちる)。ここには…………わかんない。犬に噛まれたり鳥に啄まれたりしてるだけからどれだけたったか覚えてないし。あ!落ちた年齢言おっか?}
「お願い」
{18歳で~す☆}
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