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{でしょ?三つ編みでつい見逃しがちになるけど、磨けば光りますよ~}
「飯野」
{なんですか?プロデューサーさん}
「お前、本当にアッチの気じゃないんだよな?」
{バッチ安心してください。そこまで、人間落ちてませんから}
「どこから落ちてのそこまでなんだよ」
{とりあえず、プロデューサーさんに私が本当は男だという事を伝えてない事まではOKだと考えてますね}
「それすっごい重要事項だよ!!!そこ嘘ついたら人間として疑うどころか今後の付き合いかた変えるよ」
{安心してください。これは嘘ですから」
「お前なあ」
なまじっか男にも見えそうな見た目してるんだから、止めてくれよ。そういう分かりづらい嘘
地獄じゃ分かりづらい嘘が流行ってるのか?
「あ!そうだ!君、名前は?」
{ワシか?ワシは金城一江(かなしろ いちえ)。18歳じゃ}
飯野と同い年か
「あのさあ。いきなりでなんだけど僕、アイドルのプロデューサーやってるんだけど君、入ってみない?」
{アイドルのう}
うん。分かってはいた。そう簡単に二つ返事にはならないことは
金城さんは顎に指を添えたポーズのまま熟考している
{なあ}
「何?」
{先ほど、そちらのおなごから歌を歌うような事を聞いたが}
{あ、先に説明したから}
そんなにひきいれたいのか
「ああ、うん。活躍次第ではドラマとか舞台もあるけど」
{なんじゃ、役者までできるのか}
「まあ、あくまで君の頑張り次第になるけど。どう」
またしばらく考え込み
{ふむ………………よかろう。ただし、たまにでよいから、休みはほしい}
「うん、分かった」
{悪いのう}
「いいよ。じゃあその条件だったら…」
{うむ。よろしく頼むぞい。隊長殿}
なんか、しゃべり方が癖あるからちょっと調子崩すなあ
そうして、後は僕が手当たり次第探すのだが
「どういう事だ」
もう8割方探してて誰からもOKがない
{あのさあ。プロデューサーさん、ここ地獄だよ?}
「だからなんだ」
{分からないかなあ。死んだ年齢でストップ。そのうえでアイドルを探すって事は若い女の子。で、ここで気になるのは死因。分かるかなこれで}
「……………なるほど。自殺が大半だから人間界には戻りたくないってか」
{自殺する子ってナーバスな子多いから人前に出たくないってのもあるだろうしね}
「ほう。つまり」
{ひょっとしたら。ひょっとしなくても}
{なんじゃ、二人だけか}
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