第1章:ガンダム奪取作戦ーリヒオス視点

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リヒオスはついていきながら、作戦の目的を思い出していた。 今回の作戦目的は連合軍の製造している新型機動兵器の奪取。奪取を敢行するのは、クルーゼ隊の主要メンバーであるイザーク・ジュール、ディアッカ・エルスマン、ニコル・アマルフィ、アスラン・ザラの四人。他のメンバーである僕達は陽動と奪取した後の撤退の援護をする。 人数はそう多くない。僕はイザークさん達と一緒なので、5人で行動している事になる。残る陽動メンバーと援護メンバーはそれぞれ別の場所で待機している。いずれも、作戦開始前に一度は接触して決行する時間などを話し合わなければならない(大まかに決まってはいるんだけど、もし状況に問題があるのならずらしたりしなきゃいけないからね)。 ニコル「作戦区域に到着しました。」 緑髪の優しい少年ーニコル・アマルフィがイザークに言う。 イザーク「少し早すぎたか…。」 ディアッカ「どうすんだ?」 ここで、リーダー格の一人であるアスラン・ザラがイザークさんに提案する。 アスラン「周辺を調べてみないか?奪取する時に余計な障害があっても困るしな。」 イザークさんは何やら不機嫌そうな顔をしている。僕の印象では常にイライラしてるような感じだけど、アスランさんが話しかけたりすると更に不機嫌になるんだよね…。 イザーク「…今回はお前の提案に賛成だ。連合軍の新兵器を運び込む時に手間取っては困るしな。」 イザークさんは嫌そうだったけど、ディアッカさんとニコルさんも賛成したので僕達は周辺を調べる事にした。 ちなみに、先だって連合軍の整備スタッフに僕達の仲間がいる…つまりスパイだ。その人がある程度は無力化してくれているとは思うけど、用心に越した事はないから(一応言っておくけど、信じてない訳じゃない)。 目立つのは柵程度かな。簡素な監視施設もあるけれど、驚異と言うべき物でもない。MSには当然歯が立たないだろうし、その射程に入らなければ僕達みたいに生身の状態でも大丈夫かな。 散開して10分後、目的地から少し離れた所にあるカフェで客を装いつつ、情報交換をしてみた。 どうやら、柵と監視施設、後は装甲車輌が数台配備されているだけみたいだ。新兵器を造ってる現場の守りをそんなに薄くしていいのかな…と僕ですら思うほどだった。
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