決別 #2

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「今が最低なら、 これからそんなこと起こさなきゃいいでしょ。 おめでたいことなんだよ? 好きな人が、子供を身ごもってくれるなんて、 すっごく嬉しいことなんじゃないの? 欲しくたって、できない夫婦だって たくさんいるんだからね。 これに懲りて、もう浮気とか絶対に止めて、 ちゃんと覚悟を決めて、 セリアちゃんを幸せにしてあげなきゃ!!」 私の剣幕に圧倒されながら、藤本くんは小さく口を開く。 「今まで抱いてた女に言われると響くな・・」 そうだ・・。 さっきまでその腕に抱かれてたんだ・・。 だけど、なんだか、 全てが過去のことになったように感じた。 「・・・なかったことにしよ。 私も、全部忘れるから。 ちゃんと、身を固めなさい」 私はもう一度、藤本くんの肩をバシっと叩いた。
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