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要の運転する車は、すぐに高速に上がっていく。
どこまで遠出するつもりなんだろう。
「ね。運転大丈夫?」
「平気平気。
久しぶりだけど、たまに会社の車、運転するし」
「そっか・・」
「ユキは?最近、運転したりしないの?」
「しないよ。
ずーっとペーパーのままだし、今さら怖くて運転なんてできないもん」
要と二人きりのドライブ。
何の話をしたらいいのか、
戸惑うのかと思ったけど、
思いのほか、会話は途切れることなく続いた。
要の仕事の話。
昨日一緒にご飯を食べに行ったっていう
すごくデキル後輩さんの話。
要は明るくて、
きっと、私が気まずい思いをしないように、気を使ってくれてる。
「そうだ。思い出したんだ。
去年のクリスマス」
要が言う。
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