時間

9/29
前へ
/33ページ
次へ
「ち、違うの・・。大丈夫だよ」 私、二人の仲を 誤解して、とんでもないことを・・。 だけど、要になんて言えばいい・・? 「一つだけ、気になってたこと聞いていい? 答えたくなかったら、答えなくてもいい」 要は運転をしながら、 こちらを見ることなく、ポツリと言った。 「うん」 「・・ユキは、 新しい男、できたの・・?」 ズキン・・と胸が痛む。 要は、大将から聞いたんだよね? あの日、私は藤本くんに引かれるように店を出て、 そのままホテルに行ったんだった。 大将が、何かを感じ取って 要に伝えてもおかしくない。 履いているスカートの裾をギュっと掴んで、 胸の痛みを誤魔化そうとするけど・・。 やっぱり平気でなんていられない・・。
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

696人が本棚に入れています
本棚に追加