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休みの日に、二人でどこかに出かけるなんていつ以来だろう。
上手く眠れない夜を過ごして、
朝、いつもの時間に目を覚ますと、
リビングには要がいて
私の作った肉じゃがを食べていた。
「おはよ。
これ、うまいな。さんきゅ」
昨日の夜のことなんてなかったみたいに、
要は明るく言った。
「お、、おはよう」
要の顔が真っ直ぐになんて見れなくて、
私は洗面所に向かいながら答えた。
なんで、肉じゃがなんて作っちゃったんだろう。
昨日は、仕事の空き時間に、
会社近くの不動産屋さんに駆け込んで、
勧められるがままに、アパートを決めた。
仕事も思いのほか早く終わって、
まっすぐ家に帰って来ることができて。
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