第1話

…顔面偏差値高過ぎるでしょう

コテン、と首をかしげながら紗月を見つめる

「そうだ紗月、このムダに王子っぽいのが生徒会会計の3年、白瀬幸弘(シロセユキヒロ)
生徒会では唯一同じ庶民出身だ」

「…よ、しく…さ、つき」

笑顔で手を差し出す姿は第一印象のイケメン王子から変わり、仔犬の様でとても可愛くみえた

紗月は差し出された手を握る

「よろしくお願いします」