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「それな、こっちの星で大人気の飴なんだぜ。溶けるような舌触りが...」
微笑みながらお菓子の説明をするシヴァヴァを横目に愛しい彼へと視線を移す。
タママの瞳には傍観し、何の表情も浮かべていないケロロが映った。
―やきもち、やかないのかな?―
はっ!ボクったら何考えてるんですかぁ!!
浅ましい考えを消すように頭を左右に振り、シヴァヴァから貰った飴を乱暴に口に運ぶ。
がらがらと歯にぶつかる音が聞こえるくらい飴を転がそうと思っていたのに、飴であって飴じゃない変な感覚に陥りその行為は叶わなかった。
この飴は掴んでいた時は固かったのに口の中に入れた途端、柔らかいものへと変化したのだ。
マシュマロのようにすーっと溶けてしまいそうなのにグミのような適度な固さがある為簡単には溶けない。
彼が居候している星はペコポンと技術は何ら変わらないと聞いていたので、高度な技術が施されたお菓子があることに驚いた。
ペコポンもこんなお菓子があったらいいのになんて考えていたら、シヴァヴァが含み笑いをしていることに気がつかなかった。
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