第1章

16/18
前へ
/18ページ
次へ
ぐるぐるとする視界を目をとじてやり過ごした。 その間、綾瀬家の方々は談笑をして待ってくれていた。 「すみません。もう大丈夫です。」 そう言って身体を起こしソファに座り直した。 「まだ顔色悪い。横になってていいんだぞ。」 「ううん。大丈夫だよ。」 「わかった。気分悪くなったらちゃんと言ってな。」 「うん。」 俺が起きた事により綾瀬家のみんながソファに腰を降ろした。 「じゃあ、話すな。俺達、結婚する事に決めました。きちんと、ゆずにプロポーズをして了承を得て決めた事だ。」 「「えーー!!」」と双子ちゃん。 「まあ、予想はしてたわ」と菜々子さん。 「本当にうちの息子でいいの?」と淳のお母さん。 「………。」と淳のお父さん。 「俺には、淳しかいないんです。」 緊張していたはずなのになぜか言葉がするするとでてきた。 「子供の頃の俺をすくい上げてくれたのは彼なんです。そして、その後もずっと面倒を見てくれたのも彼なんです。これからは俺が彼を支えていきたいんです。ずっとずっと彼と一緒に生きて行こうって。ずっとすっと彼の隣を譲ってやるもんかって決めたんです。こんな情けない奴ですが、どうか、どうかっ、彼を僕にください!!」 「っ//////」 あ。 言い切ってしまった………。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

31人が本棚に入れています
本棚に追加