31人が本棚に入れています
本棚に追加
「ゆず!ゆず!大丈夫か?!」
「う、ん……。じゅ、ん?」
「ただいま。なんでソファなんかで寝てたんだ?」
ん?
ふと、時計をみると午後八時過ぎ。
そして、目の前には淳の心配そうな顔が見える。
「あ、おかえり。テレビ見てたらいつの間にか寝ちゃってたみたい。」
「全く、すっげぇ心配しただろ。帰ってきたら部屋ん中真っ暗で。付けっ放しのテレビの前でぐったりお前が寝てて。マジで冷や汗かいた。」
「ごめん。あ!ご飯作ってない!」
「全く……。そんなの俺が作ってやるからお前は寝てろ。」
そう言うと淳は俺を抱き上げて寝室に向かった。
所謂"お姫様抱っこ"だったがたまには甘えていいかなと思い、淳の逞しい胸板に顔をぐりぐりした。
「ほら、甘えん坊さん。ゆっくりおねんねしててくださいね。」
「むー。俺はがきんちょじゃないー。」
「はいはい。いい子にしててな」
淳は寝室のベッドに俺を降ろし布団を掛け、頭を一撫でして部屋を出て行った。
はあー。
俺、今すっごい幸せだなー。
最初のコメントを投稿しよう!