第1章

6/18
前へ
/18ページ
次へ
職員室 「失礼します。」 ドアをノックして、中に入り挨拶をした。 いつもなら、緊張して声が裏返ったりしてしまう所だが、今の妹子に弱点はない只強気にドアを開けるのだった。 開けて直ぐ目の前に、ゴリラ顔のC組担任の熊井先生が立ちはだかっていた。 「おお、驚いた。」 口では、驚いたと行っていたが、熊井先生はゴリラ顔をピクリとも動かさなかった。 「すいません、担任の亀田先生に用事がありまて…」 「おお、そうか邪魔だったな。」 熊井先生が道を譲ってくれた。 妹子は一礼して中へと入っていった。 バタバタと走る足音がして、友子とカナが追い付いた。 「ちょっと、友子押さないでよ。」 「だって、カナちゃん無理矢理追い抜かすんだもん。」 二人は慌ただしく挨拶をして職員室に入ってきた。 「友子、カナ、目立ってるよ。」 恥ずかしそうに、小声で二人を注意する。 先生たちの注目に耐えられなくなり、亀田先生の方から声をかけた。 「お前たち、うるさいぞ、早くこっちに来なさい。」 大きく二回手招きをされた。 「まったく、休み時間の教室じゃないんだぞ!! 静かにしなさい。」 「はーい。」 三人はやる気のない伸びた返事をする。 「まったく、で…どうしたんだ? もうすぐ朝のホームルームが始まるじゃないか、そのあとじゃ駄目だったのか? まぁー、教室に向かいながら話を聞こう。」 亀田先生はゆっくり立ち上がり、職員室を出る、そのあとを三人はお辞儀をしながらついていった。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加