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スタスタと足早に廊下を歩く亀田先生を三人は必死に追いかける。
「先生…速いですよ!!」
「いいから、用件を言いなさい教室についてしうぞ。」
「先生!!わたし!!
卯思議高校を受けます。」
いきなり、立ち止まり亀田先生はゆっくりと振り返った。
「…なんだって…」
そんな驚きの表情を見せている亀田先生を気にする事なく、いや、自分の意見を言うためにあえて気付かないふりをしてカナが言い放つ。
「あ、先生私も。」
「小野道さんに南野さんも進路変更と言うわけか……」
そう言うと、亀田先生は何故か持っていたプリントを小野道妹子と南野カナに渡して…そして、夏目友子にも渡した。
「……」
「…夏目さんも変更するんですよね。」
察しのよい亀田先生は、三人に進路相談のプリントをくれた。
あまりにも、あっさりしているので三人は疑問を感じた。
「先生!!怒らないんですか?」
友子が何も考えず思った事を口にした。
「そんな、必要はないさ…昨日だって三人の生徒が変更を申し出た。
まぁー、十代で一生の進路を左右するかもしれない決断を出すんだ、迷って当然さ…
あっと、変更は夏休み前までな、夏休み中に色々しなきゃならないからな。」
亀田先生は三人の表情を見て、またスタスタと足早に歩いた。
「私より後に教室に入ったら、遅刻な。」
「えー。」
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