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母「おはよう。遅刻しちゃうわよ。」
「ほんとだ!もういってくるね!」
母「気をつけてねー!」
今日もはじまる。
きっととってもとっても楽しい高校生活。
同じ制服を着た人たちがたくさんたくさん。
なんだか、心強い気分になって、学校の門をくぐった。
凛「おはよー!咲ー!」
「あ、凛。おはよ。」
凛「あのね、さっき友達になった綾音ちゃん。同じクラスなの。」
「よろしくねー!友達が増えてうれしい!」
綾音「よろしくー!わたし、昨日友達できなくて、どうしようかと思ってたんだけど、凛ちゃんが話しかけてくれて!ほんと嬉しい!咲ちゃんも仲良くしてね!」
「もちろんもちろん!」
輪がどんどん広がって、とてもうれしい。
高校ではまた、新しい輪が広がる。
?「あのー…」
「へ!?」
振り返ると、そこには昨日とは違うイケメンさんがいた。
?「これ、落としましたよ。」
彼の手の中には、わたしの定期ケースが。
「あ、ありがとうございますっ!」
凛「えっ!?北乃くんじゃん!!」
あ、昨日言ってた気になってる人って、この人!?
すごいカッコいいー!
目に吸い込まれちゃいそう。
どうして?こんなに寂しそうなのかな。
北乃「じゃ。」
「ありがとうございますっ!」
北乃「いえいえ。」
ほほえみをもらって、わたしの顔がポカポカしていることに自分でも気がついた。
凛「北乃くんに恋するのやーめたっ!」
「え!?どうして?」
凛「だって、咲が恋しちゃったんだもん。」
「え……」
凛「そうでしょ?咲。」
「……………うん、たぶん。」
凛「わたし、奥野くんにターゲットを絞る!お互い頑張ろ!恋が実るように。」
「………そうだね。」
なんだろ……この気持ち。
プカプカ海に浮いてるみたいな気分。
ひ、と、め、ぼ、れ!?
一目惚れしたの初めて。
あんな………寂しそうな人に。
寂しそうに見えるだけかも。
今見たら、すごい楽しそうに笑ってるし、勘違いかな。
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