最終章 また輝くために

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   それに、参加者全員が会釈で応じた。  進行役は、それを確認してから本題に入る。 「始めに新体制に変わるに当たり、新しい役職についた者、及び他部所より異動してきた者。彼らに、自己紹介及び挨拶をしてもらいます」  今回は派手な人事異動は無かったからいいが、いつぞやは自己紹介だけで一時間もかかった事があった。  自己紹介で、張り切る人間がいませんようにと祈るばかりだ。  片岡さんを筆頭に短い挨拶や自己紹介が続き、サクッと終わったかに思った。  その時、不意打ちがやってきた。 「新体制での方は、全員終わりました。ですが、この一月から新係長として稼働してもらっています、神田係長にも挨拶をお願いします」 「えっ、あっ、はい」  そんな話しは、聞いていなかった。  しどろもどろながらも、何とか挨拶を済ませると全身に嫌な疲労感が残った。  その後、会議は順調に進行する。
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