最終章 また輝くために

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   駆け引きじゃないけど、片岡さんの顔色を探ってみる。 「極力、回避できるようにするが、最悪の場合は行くことも考えてくれ」 「分かりました……」  どのくらいの確率で、行かなくても済むのか分からない。だが、改まって話すくらいだ、行く確率は高いのだろう。  こうなれば行く事を想定し、ちひろと話しをしなければならない。  ちひろは遠距離恋愛を、受け入れてくれるだろうか。  気付かぬ内に、倉庫に入っていた。ヘルメット着用なのに、無防備で進入しただけでも大問題だ。 「ちょっ、あっ危ない」  フォークリフトで運んでいた荷物が、オレの頭上から崩れ落ちてくる。  急ハンドルを切った事で遠心力が働き、重量のある荷物が一気に崩れ出したのだった。      
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