最終章 また輝くために

44/85
前へ
/917ページ
次へ
   この時期じゃ、風邪引きそうだけど。 「マサト君。ママとお姉ちゃんたちを、起こしてきてくれない?」 「うん、いいよ」  マサト君の目に、イタズラな色が浮かんだ瞬間、部屋に飛び込んでルミとサヤちゃんを襲撃した。  キャアキャア言いながら、二人の上に乗り、次のターゲットをヒトミちゃんに変更して、ソファーへと飛び移る。  大人しくていい子なマサト君だから、優しい起こし方をすると思ってた。だけど、四歳児らしい極悪非道な起こし方をしてくれた。  ヒトミちゃん以外の三人にとって、最悪な目覚めになっていたと思う。 「おはよう、みんな。お昼、どうする?」 「えっ、もうそんな時間なの?」  時計は、昼の一時前を主張してる。  ルミの提案で、宅配寿司を頼むことにした。料金は、ルミのオゴリだって。 「もしもし、えっと十人前の花握りを二つと、お子様寿司を一つ。大至急で持ってきてください」
/917ページ

最初のコメントを投稿しよう!

353人が本棚に入れています
本棚に追加