最終章 また輝くために

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   寝起きの恨みを、食べて解消する気みたい。  ルミの本気の食べっぷりは、ちょっと怖いなぁ……  マサト君、びっくりしなきゃいいけど。  大量な注文にしては宅配寿司屋さんが頑張って、三十分しない早さで持ってきてくれた。  十人前のお寿司が二つ。その一つは、ルミが抱え込んで食べてる。四人で、どれを食べるか悩んでる内に、ルミはその半分以上を食べていた。  マサト君の動きが停止、ルミを見つめたまま固まっている。 「ルミちゃんて、本当は男の子?」  マサト君の素朴な疑問の後に、時間が止まったように沈黙が訪れる。  そして、大爆笑が巻き起こった。  和やかな雰囲気の中、昼食を終えると、マサト君はベッドでお昼寝し始めた。  マサト君が寝付いたのを確認すると、ルミが確信をついた話しに持ち込んでくる。 「ちひろ。悪いことは言わないから、直くんと別れるなんて止めなよ」
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