第1章

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その日はインフルエンザで会社を休んで2日目でした。 ルームシェアをしていた私はルームメイトが会社に行くために閉めた玄関の音で目を覚ましました。 時計を見ると時刻は8時半でした。 次に時計を見ると深夜の1時でした。 トイレに行きたい。 重たい体を起こしたとき、携帯電話の着信のお知らせの点滅ランプに気が付きました。 だれだろう。 私は最初に就職した職場が合わずそれから転々と仕事を変えてなるべく人と関わらないようにしていたので、家族からだったら嫌だなと直感的に考えました。 が 着信は知らない番号からでした。 誰だろう。 私は、電話をかけなおしました。 電話に出たのは別れた彼のお母さんからでした。 「美穂さん?あのね、さっき警察から電話があってね、あの子が死んだとかなんとかね・・・」 ぐわんぐわんいう頭の中で、警察、死んだ、あの子 その三つのキーワードが浮かんでいました。 しばらく話して電話を切ったのですが、何も思い出せず、またお母さんに電話して、警察所の場所を聞いて私はコートをはおってでかけようとしました。 ルームメイトの夕子ちゃんが、「どうしたの?」というので 事情を話すと付いてきてくれました。 私はピンクのパジャマに黒いコート、スリッパという酷い格好で警察署に着いたのです。
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