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雪のように白い肌に、ふくよかな唇。クリクリとした大きな目が俺を見つめている。
「……誰?」
見覚えの無い女だ。
俺はスッと立ち上がり女の顔をまじまじと見たが、やはり知らない奴。
「誰ってお前の女だろ?」
「は?俺、彼女とかいねーし。
つうか、兄貴の女だろ?」
「いやいやいやいやいや、それはねえ」
「……じゃあ、誰?」
兄貴と顔を見合せ苦笑する。
どうやら、兄貴は見ず知らずの女を家に入れたらしい。しかも、俺の部屋にだ。
「私の事覚えてないんですか?」
知らない女だと言われたことがほどショックだったのか、表情を曇らせ泣きそうな声で言った。
「だから、知るかよ。――とっとと帰ってくれ」
俺はシッシッっと女を追う様に手を振る。
『この女が何者なのか?』
もはや、そんな事などどうでもいいような話。それよりも、知らない人間が部屋に居たことが気持ち悪くて仕様が無い。
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