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俺にとっての恭輔は嫌いな奴には違いないが、そのまま放置しておくのは流石に気が引けた。そのため、元友人のせめてもの情として雑木林の中へ埋めてやる事にする。
石のように重い恭輔の身体を一人で抱き抱えるのは流石に無理。なにかいい方法はないかと考えた結果、両腕をつかみ引きずって歩く。
ざ……ざざざ……
引きずっている最中、ほんの少しずつ恭輔の身体が固くなっているような気がした。
これが死後硬直というものなのか。頭の悪い俺には医学的な知識など当然ないため、この現象を何と呼ぶのかは知らない。
とりあえず、早く恭輔の亡骸を埋めてしまおう。
渾身の力を振り絞り、俺は恭輔を引きずり続けた。
ジョロジョロジョロ……
焼却炉の辺りに差し掛かった頃、水の流れるような音がした。
直後、臭ってくる糞尿の臭い。それが、どこから臭ってくるのか考えなくても分かる。
恭輔だ。
「くっせ!!」
思わず指で鼻を摘まんだ。
臭い。汚物の臭いが指の間から鼻腔内に侵入し、吐き気を誘う。
ぷ……ぷす……ぷすぷすぷすぷす……
そして放屁(おなら)のおまけに付き。空気が抜けていく風船のようにずっと止まらないそれにつられて、腕の力が抜けていく。
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