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「お願いします!! まだ15歳なんです!!」
人通りの多い道まで来ると、恭輔の母ちゃんが一人でビラを配っていた。
「おばちゃん、手伝うよ」
「ああ、晴輝君。ありがとうね」
汗を拭いながら力無く笑う彼女。なぜ、“手伝う”と、申し出てしまったのか自分でも分からない。
『それが、“罪悪感”と言うもの』
(違う!!)
電波のように飛び込んできた言葉を、声に出さずに全力で否定。
「お願いします!!」
我が子を想い捜し続けるおばさんの横で、顔に笑顔を貼り付けてビラを配る俺は、かなり性格が歪んでる。
『俺が殺しました』
そう言えたら、心がどれほど楽になるだろうか。
しかし、俺はそれを言い出すような真似などせず、淡々と作業をこなす。
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