第二章 二部

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『●●町の高松哲二死ね』 『薬中のクソカス』 『社会のゴミだろ』  そうこうしている内に、書き込みはどんどん増えていく。 内容は、全て高松さんの悪口。良い書き込みなど一つもない。 『はるきに逢いたい』  高松さんの悪口が永遠と書き込まれている中、一つだけ違った書き込みがあった。 『はるきって誰?』  すると、即座に増える一行の質問文。 『まみの彼氏』  その答えに俺は驚愕した。 例の『まみ』がまた、俺の前に現れたのだ。 「“はるき”ってお前の事?」 太一の言葉に、皆の目が俺に向く。 「しっ知らねえよ! 誰だよ“まみ”って━━」 「本当に?」 「だから、知らねえって言ってんだろ!」  太一があまりにもしつこく訊いてくるので、俺は少し強めに言い返した。  この時の俺は、太一の事を少しだけ疎(うと)ましく思っていた。 俺は男や女に限らずしつこい奴は好きじゃない。それが例え親友であったとしてもあまり関係ないだろう。
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