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(ああ、うるせえ奴が来た)
俺は中田の隣のデスクに居る重森を睨み小さ溜め息を吐く。
二人揃えば無駄に百人力。ガミガミとうるさく、もはや何を言っているのかさっはり。
「はいはい、どうもすいませんでした」
そう謝っておけばいい。と、いうより、早く面倒臭いこの場を切り抜けたい。
「なんでも、謝れば済むと――」
もし中田だけだったならそれで済むかも知れない。あいにく、今は重森がいる。
そのせいで、俺は小一時間も説教を受けるはめとなった。
説教が終わった後。放課後なので、廊下には生徒がほとんどいない。
『学校を爆破してやりてえ』
そんなことを思い浮かべながら昇降口へ向かうと、その場にいた生徒がジロジロと物珍しそうに俺をみる。
「なんだよ? 見てんじゃねえ!」
俺はその場に立ち止まり、こちらを見ている奴らを脅すように一喝。すると、生徒達は焦ったように逃げて行った。
(ヘタレが)
フンと鼻を鳴らし、止めていた歩みをまた進める。
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