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そうすると、それまで比較的楽であった道のりが途端に険しくなって
くる。
道がないのだから、切り立った斜面を木々に寄りかかるようにして進
んでいかなければならない。
それは小学校の登り棒に似ている。
棒にしがみついたまま、次の棒へ手を差し伸べ、身体を移動させる。
ただしこの場合、地面は斜め、おまけに距離も形も不定、
しかも木々の表皮がささくれ立っていて、手に思わぬケガをすること
だってあり得る。
しかも、一度手を離せば一気に下まで転がり落ちる。
下は河原。
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