第2章

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「うへー生き返るぅ~」 スーパーの自動ドアが開き室内の数分しか離れていなかった冷房の愛しき涼しさにありきたりな声をあげてしまう。 もちろん私はホントに死んで生き返ったわけではない。 何を当たり前な事をいってるんだ?って思ったでしょ? 私もそう思った。 私もそう思ったのだ。 「なんだ・・・まだ死んでないじゃん」 その一言で私の中で何かが動いた。 何が動いたか?私にもわからない。 動いたという表現さえ曖昧な何か でも確かにその言葉によって・・・ 小さな私の見ていた世界の視界を少し違った世界に視界を動かした でも私はそんな事に気がつくはずもなかった。 もし人生に歯車があるとすれば その歯車はずっとずっと同じ繰り返しで不変なモノであろう。 毎日同じ同じの繰り返し。 でも私の歯車は そこで本当に本当に 小さな小さな ミクロ単位のズレが 生じてしまった 後に私はそう感じざる得なかった
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