転換

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富士の演習場も、今はまだ、前回の局地核の爆発のために、使用出来ない。 あの件で、忠丹国は、いつでもゲリラ的に日本を破壊できると、通告したも同然である。 天風を潰すことは、外交的にも必須の課題だ。 瀬織と陣平は、海の無人島を借りることにした。 2人だけなら、飛行していけば問題はない。 リュックを背負った2人は、数日の予定で、無人島に向かった。 半径100メートル程の島は、数本の木と草は生えているが、あとは何もない。 島につくと、陣平は、ガックリしていた。 つまらないのである。 海はきれいだが、他には何もない。 比較的に平らな草地に腰を下ろし、回りを眺めている。 瀬織は、あらためて今回の目的を話した。 「戦力の確認もあるけど、メインの課題は、仙人の体の注意点、使い方を学習してもらうわ。 そのままでは、嫁さん達も、こわれてしまうからね。」 「戦力確認だけにしては、数日の予定は長いと思ったよ。」 しかし、それよりやることがある。 飲まず食わずも平気ではあるが、やはり、エネルギーは補給したほうがよい。 まずは、家を作らねばならない。 瀬織は、課題を出した。 「家を作っておいて。 私は食料を集めておく。」 陣平は、やる気が出ない。 「霊服張っとけば、家は要らないじゃん。」 「丸見えってのも落ち着かないから、掘っ立て小屋くらい、作ってよね。」 「どれ。」 陣平は腰を上げた。 霊服を張ると、 「ヤルンダーソード!」 と、手に、刀を作り出す。 アニメには、刀は出てこないのだが、気分で適当に作ったらしい。
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