お嬢さまは、地味子さま?

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 何だか、すっごいハイテンションと、パワー!  その迫力に、恐る恐る振り返ると、小柄で短めのみつあみを横にぴん、と立てた女の子がいた。  彼女は、わたしを窓から引きはがし、自分が外を見ようと首を伸ばす。 「ごめん。  わたしCards soldier(カーズソルジャー)っての初めてで!  誰がどれやら……さっぱり」  本当はようやくそのCards soldierってヤツ!  さっき出会った金髪の男子が言ってた、君去津高のインディーズだって思い出したけど。  名前をちらっと聞いただけ……じゃあねぇ。  別に未練もなにもなく、簡単に窓際の場所を譲るわたしを、彼女は信じられないモノを見るように言った。 「ウソ! Cards soldierを知らないで入学(はい)って来たの!?  あたしは、彼らがここの生徒だから選んだのに!」 「へ……へぇ」 「悔しいわよね!? 十二月の事故!!  あれでスペード・エースさえ抜けなければ、今頃とっくにメジャーデビューして、テレビにだってどんどん出てたはずなのに~~!」  わたしがCards soldierを知らないって言ったこと、このヒト覚えてるかな?  彼女は、知らないバンドのことを一人で勝手にぺらぺらしゃべってる。  正直、彼女の話にはげんなりしてたけど……引っかかる情報を見つけて目を見開いた。  十二月に、Cards soldierのスペード・エースって言う人が、事故を起こしたって?
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