お嬢さまは、地味子さま?

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「宗樹!! 神無崎さんっっ!!  あなたたち、そこで一体何を……!!」  思わず叫んだわたしの声を、宗樹はふぃ、と無視し。  神無崎さんは、げらげら笑うと、わたしに向かって投げキッスを贈ってよこした。 「学園アイドルのお仕事!  君去津Cards soldier、ダイヤモンド・キングの神無崎裕也たぁ、オレサマのことだぜ!  さっきは振ってくれたけど、歌聴いたら惚れるぜ、西園寺!」 「か……神無崎さんが、ダイヤモンド・キング!  じゃあ宗樹、クローバー・ジャック!?  宗樹って、バンドなんて組んでたんだ……!」  神無崎さんは真紅を基調にした何だか派手な布の束を右肩にかけ、宗樹は黒を左にかけている。  どうやら、その布をちゃんと着れば舞台衣装になるらしく……そして。  なによりその顔に、傷がない!  バンド用の下地メークですっかり酷い傷が隠れてた。  なんで、彼らが男子トイレなんて変な場所で、待ち合わせしてたかってこのメークをするため?  宗樹が自分たちに傷があるのをバラすなって言ってたのは、完璧に傷を隠す自信があったからに違いない。  そして、一緒に登校したくないとか、声をかけるなって意地悪を言ってたのは、とても数の多いみたいなCards soldierのファンから、わたしを守ろうとしてくれたの……かな?
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