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思わずつぶやく、わたしの袖を、誰かがつんつんつついているのに気がついた。
見れば。
さっきの小柄の女の子が、目をきらきらしい星にして、わたしを見つめてる。
「ね? 今の説明して?」
……どうやら、わたしの嵐は過ぎ去っていないらしい。
「……せっ……説明しろって言われても……」
たじたじと後さずりするわたしを彼女は逃がしてくれなかった。
「どうして、メンバーと仲良いの?
ダイヤモンド・キングを振ったって……付き合ってくれ、って言うのを断ったってことでしょう?
なんだってそんな、うらやましい……じゃなかったバチアタリなコトを!」
バチアタリって! そんなコト言われたって!
「神無崎さんは、多分、別に本気でつきあえって言ったんじゃないよ?
そもそも、今日初めて会ったし……からかっているだけだと思う」
「ふーーん? じゃあ、クローバー・ジャックの方は?」
「う……ううんと……」
別にウチのコト、絶対秘密にするわけじゃないけど……
普通の家って、使用人たちを束ねる執事どころか、メイドさんとか運転手さんとか料理作ってくれるコックさんっていないよね?
ど~~考えても普通じゃない以上。
ここでいきなり『西園寺(ウチ)の『執事』のお孫さん』……とかって言いたくないなぁ。
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