お嬢さまは、地味子さま?

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 だとしたら、わたしと宗樹の関係って……なに?  いずれ西園寺の『執事』になってくれるって言うのなら。  わたし……宗樹の未来の永久就職先?  うぁ……ダメだ~~  そんなこと言ったら、絶っ~~対、誤解される。  ん~~と、一番無難な関係は…… 「えええっと……幼なじみ……かな?」  今日まで、数回しか会ってないし、すっかり忘れてたけど!  そんな苦し紛れの説明に、彼女は納得したらしい。 「そっか!」  と。  にっこり笑うと、わたしの手を取り……言った。 「クローバー・ジャックの幼なじみ、ってすごいね!  あたし、井上真麻(いのうえ まあさ)!  ぜひ、お友達になってくれない?」  オトモダチ!?  とっても欲しかったその関係が、手に入ったのは嬉しかったけど……!  この流れって、ど~考えても。 『クローバー・ジャックの幼なじみである』  わたしと、友達になりたいっていうことだよね?  それって。  『世界屈指のお金持ちのお嬢さま』のわたしとオトモダチになってくれていた、前の学校、星条学園のみんなと、どーー違うんだろう?  わざわざ君去津に来たのは、そういう損得抜きの『オトモダチ』を作りたかったからのはずだった。 「オトモダチになって」  本当は、井上さんのそんな言葉から逃げ出したかった。  ……のに。  結局「うん、よろしくね」って言ってしまったのは。  やっぱりわたし、見知らぬ場所で一人っていうのが淋しかったのかもしれなかった。 ……………………………… ………………  
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