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しずかな。
しずかな。
宗樹の弾く、優しいその曲に、なんだかしんみりしたのは、わたしだけじゃなかったみたい。
それは、先生が静かにしろ!って怒鳴るより効果があった。
今まで、騒いで、笑ったお祭り騒ぎのテンションがゆっくりと下がって、そして。
Cards soldierの再登場で騒がしくなってた会場は、真面目な話が出来る雰囲気に包まれる。
ダイヤモンド・キングの神無崎さんもまた。その輝く宝石のきらめきを保ったまま……静かに話を始めた。
「軽音部は、今年も部員を募集する。
君去津には、レベルも音楽の方向性も、まるで違うバンドがいくつもあるし、メンバーを募って新しい音を作ってもいい。
下手クソでもいい。
音楽が好きで、ちゃんと音に向きあえるヤツは、このオレサマ。
神無崎裕也がダイヤモンド・キングの名にかけて、歓迎する。
一緒に、良い曲作って演奏しようぜ?
もちろん、練習もしないチャライヤツや、幽霊部員はいらねぇ。
即刻軽音から蹴り出すけどな」
うぁ……神無崎さん。
げらげら笑いの混じった、ハイテンションな感じなだけじゃなく、こんなしゃべり方もできるんだ……!
おちついて語りかける口調は、すごくセクシーで大人っぽい。
ヒュー
ヒューーッ
幽霊部員はいらねぇ宣言辺りで鳴った口笛を手で制し、キングは更に言葉をつづけた。
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