お嬢さまは、地味子さま?

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「まず、ここは新入生の歓迎をし、各部が自分達の活動内容を発表する場だ。  それ以外の私語もパフォーマンスも禁止だと、決めた張本人、生徒会長の裕也が先頭切って破ってどうする。  そして、蔵人。  あんたと俺達は昨日、散々話した気がしたが、もう少しきちんと話し合う必要がある。  だけど、それは、ここじゃねぇ。  場所と、時間を改めよう」 「ふん……愛変わらず『優等生』なしゃべり、方!  結局貴様もキングと同じ考え、か」  見損なったぞ、ジャック! なんて。  蔵人さんは鋭く怒鳴ると、宗樹を振り切り、舞台の上に飛び乗った。 「だから、待て蔵人! 舞台の上は……!」 「るさいな! ジャック!  新入生への、部活紹介をすれば問題ないん、だろ!  貴様たちがそんな態度、なら!  僕だって紹介するヤツが、ある!  ……別に君去津高公認ってわけじゃ、ないけどな!」 「蔵人! てめ、待ちやがれ!」  怒鳴る神無崎さんの声を無視して、蔵人さんは良く通る声で、叫んだ。  一部始終を見守っているしかなかった、生徒と先生たちに向かって。  
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