怨ーline

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 高校に転校生がやって来た。 切れ長の目に爽やかそうな笑顔のイケメンだ。 でも彼の目は彼女に向けられていた。 そう…… それが私の作戦だった。 実は転校生は私の恋人だった。  彼の通っている高校の学園祭に友達の凛と一緒に行った時のことだ。 彼女がトイレに行った時に、偶然再会したのだ。 彼は昔から私が好きだったと告白してくれた。 そして私も初恋の人だったと打ち明けたのだった。 私達はその場で交際することになったのだった。 私は凛が居ないのを良いことに、一人で来たと嘘を言って彼に校内を案内してもらうことにした。 だから凛には内緒にしておきたかったのだ。 凛には本当に悪いと思っている。 でも彼を手に入れるために必死だったのだ。  「君の高校へ編入したい」 彼は突然言い出した。 聞けば、家の事情で転校を考えていたらしいのだ。 通学電車の混雑と、学力の違いなどから退学も視野に入れていたようだ。 「でも、家の学校レベル低いよ」 私はそう言った。 私だって彼が傍に居てくれるのは嬉しい。 でも猛勉強して入った高校を途中で抜けることは勿体無いと思ったのだ。
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