#17 月下の誓い

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「ヘンタイはどっちだ、このスケベ野郎」 冗談半分みたいに、軽薄な笑みさえ含んだ、哲太の声が。 「……兄貴の目の前で妹にベタベタ触ってんじゃねーよ、クソ佐久」 少し後ろの植え込みの辺りから飛んできた。 小刻みに、足が震えてる。 立ってられなくなりそう。 ……ダメだよ、みはね。 佐久田くんにばれちゃう。 …… 哲太にも。 「フ……シスコンもそこまで来ると末期だな、モモ」 うるせー。 って返した哲太の声は、少し離れた距離から、背中で聞いてるせいなのか、弱々しく思った。
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