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どうでもいいか。
妹分と、その彼氏のキスシーンなんて。
頭の中がぐるぐるする。
だからって。
どう思うの? なんて聞けるわけない。
フッと零した溜息を聞かれたのか、哲太が鼻歌を止めた。
「……みは。もっとちゃんとくっつけ。振り落とされるぞ」
哲太が少し振り返って、柔らかい声で促してきた。
振り落とすようなスピードじゃないじゃん……全然。
「やだ。どーせまたギリギリBカップって笑う気でしょ」
「…バレたか」
ムカつく。
誤魔化されて、はぐらかされてる気になる。
「言っとくけどね。……あたし、中2の時点でちゃんと正真正銘Bカップありましたからっ」
棘のある声で言うと、クスクス笑う哲太。
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