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ドキドキなる。
ドキドキなるんだけど、
流れ込んでくる体温が、こんなにも心地いい。
それはやっぱり相手が、哲太だから。
「……逃げないのか?」
寝そべったまま、まとわせた腕をひょっと退かして。
自分のシャツの胸の上にある、あたしの頭を覗き込んで尋ねる哲太。
逃げないもん。
平気だもん。
哲太だから。
「……逃げない」
口を尖らして、ムスッと返した。
逃げないよ。
哲太になら、
食べられてもいい。
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