#17 月下の誓い

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哲太が、笑った。 泣きたくなるほど、綺麗な顔で。 そして指が、あたしの顎を掬った。 あ。 ! 唇が触れ合った瞬間、 あたしの世界から音が、消えて行った。 誰にも、何にも恐れることのない、二人だけの時間の中で。 何度も、何度もさらわれる。 大好きな人に、この唇を。 優しく、ついばむように。 深く、のめりこむように。 甘く艶めき、蕩かせるように。 哲太があたしに、キスをする。
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