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哲太が、笑った。
泣きたくなるほど、綺麗な顔で。
そして指が、あたしの顎を掬った。
あ。
!
唇が触れ合った瞬間、
あたしの世界から音が、消えて行った。
誰にも、何にも恐れることのない、二人だけの時間の中で。
何度も、何度もさらわれる。
大好きな人に、この唇を。
優しく、ついばむように。
深く、のめりこむように。
甘く艶めき、蕩かせるように。
哲太があたしに、キスをする。
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