#17 月下の誓い

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訝しく目を細め、扉に歩み寄った。 物音がしない。 …… ごく軽く、コンコンってして。 「……哲太?」 返事がない。 ……? 疑問に思って、あたしはそっとドアノブに手を掛け回した。 「!」 最初に目にしたベッドは、もぬけの殻で。 フロアに出した座卓に、こっちを背にして突っ伏してる白いスウェット姿の哲太を見つけた。 やっぱり。 あんな恰好で寝て。 しょうがないなあ、もう。
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