#3 佐久田くん

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はー。 疲れた。 月子のせいで朝っぱらからどっと老け込んだ気分。 あたしは虚ろな目のまま、体育館脇の水道で男子バスケ部員18人分のおしぼりを黙々と作った。 もういい。 別にいい。 月子がいいんなら、あたしは知ったこっちゃない。 全部割り切った付き合いなら、他人のあたしがそれ以上口出しする必要ないし。 お臍のあたりに一瞬溜まった熱も、いつの間にか冷え切っていた。 どうせあたしの王子様は、…… あたしだけの王子様は、もう姿を消してしまった。 ふわっふわの髪と、目が離せないほどの美貌と、 誰よりも艶やかで綺麗な笑顔はそのままなんだけど、ね。 あの日の王子様は…もういないんだ。──
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