#17 月下の誓い

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眉を顰め、歩み寄って肩に手を置いた。 「ほら、哲太。……こんなとこで寝たら風邪ひくよ?」 「……」 すうすうと規則正しい寝息に合わせて、生え揃った柔らかな睫毛が微かに震えてる。 ふふ。 無防備男子だ。 きゅ、と締まった、艶のある唇。 さっき何度もあたしを…… ぶわわ、って上がった体温に焦って、慌てて頭を振った。 やだ。あたし…… 酔ってる場合? 「哲太って……、!?」 言いかけながら、ふと視線をずらした。 座卓の上に、起動のままのラップトップパソコンが拡げられていた。 更にその脇に広げてあるのは、哲太のピンクの『交際手帳』。 その真ん中に両肘を重ね、頭を置いて熟睡してる哲太。 柔らかな栗色の前髪が少しだけ、手帳のページにかかって、広がってた。
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