#23 強さの意味。

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週明け、月曜日。 城英高校はまだ、男バス部都立大会優勝の快挙にまだ少し興奮冷めやらぬ雰囲気だった。 その日の朝礼で。 キャプテン佐久田くんと副キャプ犬山くんが朝礼台に進みでて、校長直々に表彰されるのを。 あたしたち部員は後ろの列から少し気後れしながら、苦笑いして見ていた。 あたしたちにしたら、祝勝会が終わった時点でもうやりきった感があったから。 「優勝っつってもたかが都立大会だしなー。あーあ。これがインターハイだったらよかったのに」 「モモのやつ~。何でもうちょっと早く戻って来なかったんだよ」 隣の列でそうヒソヒソ文句垂れてる鶴岡くんたちを一瞥して、溜息。 全く。 試合終了と同時に、抱き合ってわんわん泣いてたの、どこの誰でしたっけ? って言ってやりたいけど。 そっと振り返り、数列向こうの後方に目をやった。 表彰の様子になんて目もくれず、クラスの男子と何か小声で談笑してる哲太。 1年半ぶりに高校バスケ界に返り咲き、ものの数分間でとんでもない大活躍した張本人とは思えない位、まるで他人事みたいな顔をしていて。 なんだか笑える。
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