プロローグ

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: 依子は死んだ。 寄依子は死した。 彼女は自分が犯した罪の対価を払うべく。 あるいは自分の悪意に恐れを為したのかも知れない。 壊れる寸前まで行った彼女が、遂に行き着いた答えこそがそれだった。 口からブクブクと血の混じる泡を吐き、虚ろな目から生気を失って行く依子。 彼女の掌から零れ落ちた小瓶を俺はただ、見つめていた。
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