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春休みが明け、初日。
つまり高校二年生を迎える始業式の日。
俺は駅から降りて学園へと続く坂道を行く。
桜並木を着慣れない制服に戸惑いながら、新入生と思しき生徒達がチラホラと散見される。
真新しい学生服、
見覚えの無い幼顔と言うのが新一年生だと俺が判断する理由である。
まぁ、最も保護者同伴で始業式を迎える二年、三年生はよっぽどの不良かマザーコンプレックスかのどちらかに該当するのだろう。
「あ、あの…。
三須照彦先輩ですか??」
「??」
ふと、後ろから声を掛けられた。
振り向くと一年生と思しき女生徒が立っていた。
「ああ、そうだが。」
三須照彦は俺だ。
と短的に告げる。
「あのぅ、もし良ければ私と付き合ってください!!」
「は…??」
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