魔法

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対して迷うことも無ければ、誰かに会うこともなかった。 ただ一つ言えるのは夜の学校でトイレに入るなって事かな。 パンツがちょびっと気持ち悪い。 図書館の扉を開けると古紙独特の香りが鼻孔を刺激する。 なんかトイレに行きたく成ってきた気がするけどたぶん気のせいだろう。 さっき行ったばっかだし。 司書さんは勿論もう居ない。 ただ貸し出しカードが有るみたいで、それに記入して置いていけば良いみたいだ。 とりあえず歴史とかはどうでもいいので魔法について書かれた棚を漁る。 初歩魔術、中級魔術、応用魔術と各10冊以上ずつある。 どんだけ似たような本を出すんだよ。 というより題名のボキャブラリー。 他にも魔法理論なども有るけど、今読んでも理解できないだろうし置いておこう。 まぁ、細かい突っ込みは放置して、初歩、中級、応用の比較的新しそうで分厚い書を取る。 新刊程色々な事が記されてるだろう、というボクのかろうじて残った女の勘がそう告げているから。 それから何故か凄く目に付いた良く分からない文字で書かれた書もついでに取る。 なんて書いて有るのかは全く解らないけど、書き写して置けば良いと思うんだ。 中身が読めない可能性も有るけど。 これが禁書だったらどうしよう! みなぎってきた! そうと決まれば薄暗くて怖い図書館とはさっさとおさらばしよう。 貸し出しカードの記入も終わったし。 ボクは、暗闇から逃げるように駆け足で寮へ戻っていった。 『見つけた…』 -貸し出しカードに書き写した意味不明の文字列は消えていた-
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