魔法

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『君の理解が追いつかないなんて私にはどうでもいいよ、私は私の世界が壊されないように調整するだけだから』 こいつはナニヲ言っている? 「意味が解らないね」 ウソダ 『本当は解っているんだろう?』 いつの間にか目の前のナニかはヒトの形を取り、不安定な音も男性特有の、だけどどこか透き通った声に成っている。 「解りたくないね」 解っては居る。 でも理解はしたくない。 『モノを解する事と理解は別だと言うか』 ボクはコロされるのか? 「ナニがナンデモ嫌だね、まだナニもしてないと言うのに」 こんな終わりで、後悔が残らない訳がないだろう。 『最後の質問だ、輪廻転生に戻るか、永劫の闇、どちらかを選ばせてやろう』 死ぬのは嫌だ。 永遠にさまようのも嫌だ。 神と宣うナニかの手が光るのが見える。 それは黒で。 それは白で。 色々な色が混ざり、かと思えば無色で、先程までの不安定な姿と何処か重なって見えた。 「ボクの人生だ!誰かに、ナニかに決められた選択肢なんて選ばない!』 『質問の答えは聞いた、さらばだ、理を外れたモノよ』 神の右手から発せられた光がボクを貫く。 そしてボクは元の部屋に戻っていた。
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