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先程出てきた名前を見れば解ると思うがボクの性別は女だ。
生物学上は、と頭につきはするけども。
胸は無い、顔は中性的、声も高くは無く低くもない。
名前を漢字で書くと蔵宇土 李恵璃とドキューンなネームだし、テストの時に面倒くさくなって最後に書こうと思ったら名前を書き忘れるなんて事も有った。
いっそのこと全部丸文字ひらがなで最後にハートでも付けてしまおうかと何度思ったことか…
そして両親が死んだと言うのも変わらない事実だ。
確かに悲しい事だとは思う。
普通の女子高生(笑)なら嘘泣きするだの、本気で泣くだのするのだろうけど、あいにくボクの目に涙が浮かぶ事は無かった。
別に両親が嫌いだった訳では無く、ただ単純に職業柄いつ死んでもおかしくなかった、というだけ。
両親の仕事を一言で言えば墓アラs…おっと、考古学者というやつで、いつも崩れかけた遺跡の発掘にいそしんでいた。
たまに帰ってきたと思えば新たに書いた遺書を置き手紙に遺跡が呼んでるから逝ってくるわ!と本気で逝くという漢字を使う軽い親だった。
ボクの性格は歪んでいるのだろう。
その歪みを否定する事はない。
それがボクで、それがワタシだから。
哲学的なボク凄くカッコイイ、とか思って言ってる訳ではなく、歪みを理解し、共に歩んでいるだけだ。
「確かに皆はボクを理解できないでしょうが、ボクはボクが好きなのでこれだけは変えようがありません。名も知らない先生」
「担任の名前位は覚えていて欲しいですね」
だったら覚えるまで自己紹介し続けろカスめ(笑)
四度目の衝撃にボクは口を閉ざす事を覚えた。
お口みっふぃーちゃん。
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