儚い蜜月-2

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田中部長が先に帰ってくれたらベストだけれど。 今日は田中部長も長く残りそうな気配。 自分の仕事を終えた私は、外で富川さんを待つことにした。 田中部長の目を盗み、富川さんの机にサッとメモを置く。 『近くのカフェで待ってます。仕事が終わったら連絡ください』 メモを見た富川さんが、わかったという顔で頷いた。 私は「お先に失礼します」と挨拶し、フロアを出る。 田中部長の「お疲れ様!」という声が、背中に響いた。
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