不信と不安の中で

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富川さんと付き合い始めてから、無意識のうちにスカートばかり履いていた。 少しでも女性っぽく、可愛らしく、色っぽく見せたかったのだ。 私なんかがそんな事をしても無駄なのに――。 愛理ちゃんみたいな根っからのカワイイ子に、敵う筈がない。 ◆ ◆ ◆ 「おはようございます」 小声で挨拶して、私はフロアに入った。 いつもは一、二を争う早い出勤なのに、今日は遅刻寸前のビリ。 目を伏せたまま、富川さんと視線が合わないようにして席に座った。
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