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杉崎君はぐっと身を乗り出し、愛理ちゃんに問いかける。
「何が辛いの? 俺に悪いところがあったら直すから!」
「ううん、杉崎さんは何も悪くない。ごめんなさい」
瞳にうっすらと涙を浮かべて謝る愛理ちゃん。
その殊勝な姿に、昨夜目撃した光景が重なった。
心の中で思い切り叫ぶ。
――富川さんに心変わりしたんでしょ? だから杉崎君と別れたいんでしょ?
私は愛理ちゃんが正直に話すと思っていた。
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